ホウ酸塩/Q&A

ホウ酸塩防腐防蟻に関する一般的なQ&A

  1. ホウ酸塩が日本で認められたのはいつ頃ですか ?
  2. ホウ酸塩の安全性はどんな点ですか?
  3. ホウ酸塩の木材への保存効果は何年くらいですか?
  4. ホウ酸塩がシロアリの駆除に効果を発揮する理由は?
  5. ホウ酸塩と他の木材防腐防蟻材と比べ、大きく違う利点は何ですか?
  6. ホウ酸が「人間の場合数グラムが致死量です」とサイトに掲載されていましたが、ホウ酸塩(DOT)防腐防蟻剤とは異なりますか?
  7. ホウ酸処理された木材は燃えにくくなり、廃棄物として環境汚染をまねくと言われてますが?

Q1 ホウ酸塩が日本で認められたのはいつ頃ですか ?

A1 日本木材保存協会では2008年2月に加圧注入方式、2011年9月には「ティンボアPCO」を含む3種が表面処理用として認定され、2012年3月からは住宅性能評価表示協会が住宅性能表示:劣化等級3に適合する薬剤として認め、長期優良住宅やフラット35住宅にも使用することができるようになりました。(※1)
 それまで日本では、水溶性の薬剤は「高温多湿のわが国の風土には合わない」と言った理由でホウ酸塩(DOT)を木材保護材として認証されませんでした。ニュージーランドで70年以上、ハワイ・アメリカ本土で15年以上などの実績が、日本と木材劣化生物の分布や気候風土条件の類似する地域(※2)も含まれ、ホウ酸塩処理木材が住宅資材として使用されるべき根拠となったようです。
※1.ティンボアPCOは、日本木材保存協会以外の認定を取得していないため、地域の関係機関に確認の上ご使用ください。
※2.1953年、木材保存局がヒラタキクイムシからの食害保護としてホウ酸塩を認定したニュージーランドは、多くの日本の地域にみられる多雨多湿です


Q2 DOT(ホウ酸塩)の安全性はどんな点ですか?

A2 ホウ酸塩は天然に産出する鉱物で酸素とホウ素が結合したもので、洗眼剤やハンドソープ、化粧品、医薬などに使用されています。
 全ての植物は微量のホウ素荷依存し、必要なホウ素を大地や水から摂取しており、人間は必要なホウ素を植物から得ています。
ホウ素は私たちの健康にとっても大切で、成人は水や食事から1日1~3mgの必要なホウ素を吸収し残りを排出(※1)しています。又、目の消毒に使用され最近ではサプリメントも販売されていおり、主な安全面を下に記載します。

  1. 無臭で揮発や蒸発しないため部屋の空気を汚さず、安全に処理作業ができます。
  2. 皮膚から吸収されることのない
  3. 針葉樹を真菌性の病害からなど環、立木を保護し木材の耐用年数を延ばし木材保存の境に面ゆ貢献
  4. ホウ酸塩処理木材に触れる釘や接合金物などの金属を腐食させることがない

Q3 ホウ酸塩の木材への保存効果は何年くらいですか?

A3 正しく使用されていれば「半永久的」で、木材中に有効水準のDOTが存在する限り保存効果は持続効果は持続されます。
 尚、効果がなくなる場合は、処理木材全体が長期間濡れる場合や、雨漏りなどの水に侵された場合ですが、建設工事中の現場で2~3週間雨がかかっても、DOTが殆ど失われないことも報告されています。
 但し、当然ながら雨で濡れれば足しようのホウ酸塩が溶脱し木材に浸透した濃度が下がりるため長期優良住宅やフラット35住宅などを利用される建物には、濃度の規定がありますので、処理した木材の表面が流れるような雨がかかった場合には必ず再塗布してください。


Q4 DOTがシロアリの駆除に効果を発揮する理由は?

A4 シロアリを駆除するメカニズムは

  1. DOT処理した木材を先遣隊のシロアリがかじる
  2. かじり取られた木片のDOTがシロアリの体内でコロニーへ持ち帰られ、DOTをかじったシロアリは代謝が止まって餓死する。
  3. 他のシロアリの口に入り同様に代謝が止まって餓死が広まると、同じコロニーの仲間はその木材に近づきません

【図解】 → dot1_4kujyo.html


Q5 DOTと他の木材防腐防蟻材と比べ、大きく違う利点は何ですか?

A5 DOT処理後に木材内部へと浸透していく点と効果の持続性でしょう。日本で使用されている一般的な木材防腐防蟻材では、木材の表面から10mm以上浸透させることは困難で、断面の大きい土台や柱の芯部をシロアリや腐敗菌から守ることができません。又、一般的な木材防腐防蟻材は合成殺虫剤(いわゆる農薬)系で5年(※1)しか効果がありません。
 その他に、哺乳動物への低毒性や、環境への負荷が小さいなど、ECOや安全を求められる時代にふさわしい木材防腐防蟻材と言えます。

※1.シックハウス症候群が世間を騒がせた後、防蟻剤の濃度も見直され効果が弱くなりました。そして製品の農薬汚染を(残留農薬)を防ぐため、合成殺虫剤は即効性と短期分解性が要求され、構造材を処理しても防蟻効果は5年以内で消滅します。
 又、微量の農薬は、健康な成人に対する被害は小さいのですが、本来が神経毒なので、発育中の胎児の脳神経が形成される過程で発育障害を起こす危険性があると言われ、アメリカでは知的障害の問題となっています。


Q6 ホウ酸が「人間の場合数グラムが致死量です」とサイトに掲載されていましたが、ホウ酸塩(DOT)防腐防蟻剤とは異なりますか?

A6 「ホウ酸」は主にホウ酸塩鉱物に硫酸を反応させて作られ、私どもが防蟻防腐材と使用している「ホウ酸塩※1」とは異なり、ホウ酸自身の致死量は8~17gと言われています。 そして、「ホウ酸塩(DOT)」に関しては、アメリカの原料供給会社(USボラックス社)からの安全シートやカタログなどの資料には下記のように記載されています。

  1. 有毒性情報
    ホウ酸塩の加圧注入処理  ラットによる経口摂取試験によると、2,550mg/kg(体重)で、吐き気、嘔吐及び下痢の症状が記載され致死量に達しませんが、仮に人間の体重に比例させた場合50kgの成人が125gのDOTを摂取したとしてDOT127gは10%のDOT水溶液2.38リットルで、現実的に間違えて飲むことは考えにくい。
    ※右の写真は125gのDOT粉で、カップ約220ccに相当
  2. 特別な措置の必要性
     成人が5グラム(Tim-bor=DOT)以上摂取したときに診察及び症状によって手当てが必要とされ、DOT5グラムは、10%のDOT水溶液で46cc
  3. その他
     人間は毎日1~3mgのホウ酸塩を食物性植物から摂取し他の栄養と同じように取扱います。又、哺乳動物は過剰に摂取したホウ酸塩を肝臓の働きで体外へ排出します。

Q7 ホウ酸塩処理された木材は燃えにくくなり、廃棄物として環境汚染をまねくと聞きますが?

A7 ホ-ムペ-ジではホウ酸が木造の建物などに多用され、ホウ酸漬けの家が現実に増えると、難燃剤で容易に燃やすこともできないため厄介な廃棄物が量産され、環境汚染をまねくと掲載されているサイトをよく見かけます。ホウ酸と書かれていますがホウ酸塩も該当しますので、木材の最も弱点である燃えやすい点が、逆に燃やすことができないと指摘される事に対しては、喜んでいいやら…
 さて、質問の本題に入りますが、ホウ酸塩(DOT)であれば、木材からかなり消失するには、処理木材が長期間全断面にわたり濡れたままで、かつ地面に接したり、絶えず流水に曝露される場合で、「ホウ酸塩処理した木材は、板塀や植木の支柱のように直接土に接する用途や、処理剤が絶えず水に曝される用途にも使用できません。」と、資料に書かれています。
 すなわち土中に埋めれば雨水が木材に浸透し土に接するため、処理したホウ酸塩が溶脱し、微生物の働きで木材は分解し、廃棄物としていつまでも蓄積されることは、有りません。
薪ストーブでホウ酸塩直分木材の燃焼試験  又、「木材難燃剤処理され、燃えにくい」点ですが、「ホウ酸塩処理した木材を薪ストーブで燃やそうとすると燃えにくいと」ともいったことは聞いておりますが、燃えなかったといった話は聞いていません。そこで、柱に使用する4寸角の桧材にDOT処理と未処理材を2本ずつ用意し、4~5ヶ月乾燥させ薪ストーブで燃焼状態を検証しました。

◆燃焼試験レポート → リンクボタン