主な調整と手入れ

ゼンマイの巻き方

鳩時計のおもり
  1. ゼンマイは左右両方共、最後は力をいれず、巻きすぎのないように静かに巻く
    ※巻きすぎると反発力が大きくなり、歯車が噛んでしまうおそれがあります
  2. 右のゼンマイは左まわし、左のゼンマイは右回しですが、ドイツ製のものは両方とも右回しが多い
  3. 鳩時計はゼンマイの代わりに錘が下がる動力で動きますが、ムーブメント(機械ユニット)に力がかからないよう錘を持ちながら鎖を巻き上げる
  4. 動かさなくなった時計のゼンマイは、開放(フリー)状態にしてください。

(注1) 接地や結露、雨漏りなどの水分から保護されている環境

時間の調整

 時間の調整は、振り子下部のネジで行います。

  1. 時間を進める場合には、ネジを右に回し振り子の位置を上げます
  2. 時間を遅らす場合には、ネジを左に回し振り子の位置を下げます
  3. 時間の調整はゼンマイを巻く時期が近づいた時期には避けてください

針の回し方

  1. 針を回す時は、長針に軽く指をかけて、文字盤を傷付けないように時計回り方向に回す
  2. 針を早く廻しますと時打ち数の合わない場合があります
  3. 短い針のみを単独に廻しますと時打ちの打数が狂いますからご注意してください

時打ち数の調整

アンティーク掛時計の機械

 調整には、2通りあります。

  1. 長針をゆっくりと回し、時間と時打ちの数を確認して調整
  2. 時打ちを作動させるロッドの有る時計は、ロッドを押し上げ時報の数を合わせ、短針の針を少し引き抜いてから回し時間を合わせます。
  3. 長針を12時の位置から9時の位置まで戻し、9時の位置から12時の位置まで進めると時を打ちますが、時打ちを作動させるピンを傷付ける恐れがありますので避けてください。

ケースの手入れ

  1. ケースは時々、固く絞ったぬれ雑巾でかるく拭く
  2. ガラスの扉を開けて箱中の埃を取る
  3. 傷みに気が付いた場合には丁寧に扱い補修して下さい
  4. 埃を取るときには刷毛などで軽くほこりを落す

はじめて掛時計を設置される方に

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