製作要領(アクリルスケルトン時計)/工作室2

スケルトン掛時計

製作概要

 スケルトン時計のケース?は、機械時計のムーブメントの造りを参考に、厚さ3mmのアクリルを表と裏板の2枚の板を長さ100mmのステンレスボルトで支えた単純な造りで、裏板に古時計からリサイクルした機械などをボルトで取り付けています。又、オプションの側面カバーは3枚のアクリル板(クリアー)をABS樹脂の丁番で接続し、ステンレスボルトの周りに取り付ます。

材料

  • メイン材料
    • アクリル板: 300×210mm×t=3mm×2枚、端面:磨き仕上、標準色:クリアー
      ステンレスボルト用穴開け(φ6mm)加工
      ※掲載の材料には集光レッド(#44)を使用しています。
  • 側面カバー
    • アクリル板: 280× 80/60mm×t=2mm×2枚、端面:磨き仕上、色:クリアー
    • アクリル板: 188× 80/60mm×t=2mm×1枚、端面:磨き仕上、色:クリアー
    • ABS樹脂丁番×2個 ※アクリル樹脂専用
  • その他
    • アステンレスボルト(φ6mm,L=100/80mm)、ワッシャー・ナット
    • 機械取付ボルト・ワッシャー・ナット (φ3,4mm)
    • 掛時計機械一式(ムーブメント、針、振り子、渦巻きリン、他、)
    • 文字盤フィルムラベル

製作手順

スケルトン時計製作手順1)
  • ムーブメント(時計の機械本体)の取付位置を決め、アクリル板を養生するハトロン紙の上から針軸の中心線(縦・横)を鉛筆等でを引く。
    ※製作に先立ちステンレスボルト用穴開け、アクリル板を使用する位置を合わせておきます。
スケルトン時計製作手順2)
  • 文字盤のフィルムラベルを貼る部分のハトロン紙をはがし、アクリル板から透けて見える中心線を基準に円形にカットして文字盤を貼る。
スケルトン時計製作手順3)
  • 文字盤に描かれた針とゼンマイの穴の位置を補正し、1.5mmの鉄鋼ドリルで下穴を開ける。
    ※文字盤のフィルムラベルは気温の変化により多少伸び縮みしていますので、時計機械の裏側の寸法を計り誤差を補正してください。
スケルトン時計製作手順4)
  • ドリルで開けた下穴を3mmの鉄鋼ドリルやアクリル専用ビットで大きくし、軸穴をφ9mm前後までヤスリなどで大きく広げる。
    ※ ドリルで穴を開ける場合にはアクリル板を割らないよう十分に気をつけ加工してください。
    (注意) 一般の方の穴開けは3mm迄が限度だと思われます。
    ※ 穴の位置に加工誤差が有る場合には補正しながら穴を広げてください。
    ※ 手慣れた方にならステップドリルなどで穴を広げるれば早く加工できます。
スケルトン時計製作手順5)
  • ドリルで開けた軸穴の中心にムーブメントが取付くよう位置を決める。
    ※ ステンレスボルトを下の板に仮に取り付け、のせたムーブメントの軸が穴の中心に納まるように位置を決めます。
スケルトン時計製作手順6)
  • ムーブメントの取付穴の位置を鉛筆で印をつける。
    ※ ムーブメントが動かないように、上の板を静かに取り外してください。
スケルトン時計製作手順7)
  • ムーブメントの取付穴(φ4mm)を(03)(04)と同じ要領で開け、同時に時計の壁取付穴(10mmφ前後)も開けておく。
    ※ 仮に取り付けたステンレスボルトを外してから加工します。
スケルトン時計製作手順8)
  • ムーブメントをボルトナットで取付け、時打のリンの位置を決め、台座取付用の穴の位置に鉛筆等で印をつける。
    ※ リンの台座部分のハトロン紙は残した上で鉛筆等で取付穴の位置をつけます。
スケルトン時計製作手順9)
  • リンの台座をφ3mmのボルトナットで取付け、手で時打ちの音を鳴らしハンマーとリンとの間隔を調整する。
スケルトン時計製作手順10)
  • ステンレスボルトを下のアクリル版に取付け、上の板を支持するワッシャー・ナットを取り付ける。
スケルトン時計製作手順11)
  • 上のアクリル板をのせ、ワッシャー・ナットを取り付ける。
    ※ムーブメントに振り竿が取り付けられているか確認してください。
スケルトン時計製作手順12) 完成
  • 針を取付け、壁に掛けてから振り子を取付けます。
    ※ 壁に掛け可動調整後、時打ちや時間を調整してください。

側面カバーの製作

スケルトン時計製作手順1)
  • ABS樹脂丁番の取付周りのハトロン紙をはがし、養生テープなどでアクリル板を仮止めしてから、硬質塩ビ板専用の接着剤で丁番を取り付ける。